セレクトセール
ドウデュース初年度産駒、全9頭を語り尽くす
ドウデュース初年度産駒は上場9頭すべて落札、総額7億700万円。最高額コッパの2026をはじめ、全9頭の血統と物語を整理します。
ドウデュースの初年度産駒が、ついにセレクトセールに登場しました。上場9頭、全頭落札、総額7億700万円。そして最高額は——
さらにこの馬、ただ高いだけじゃありません。社台ファームの吉田照哉さんがセール後の会見で、こう言ったんです。
今日はドウデュース産駒9頭、全頭やります。最後まで見ていってください。
第1章 初年度、数字で見るとどうだったのか
まず全体像から。上場9頭・全頭落札で主取ゼロ。総額7億700万円、平均7,855万円です。
この平均7,855万円がどのくらいすごいか。今回のセール、5頭以上落札された種牡馬の平均価格ランキングで見ると——
| 順位 | 種牡馬 | 平均価格 |
|---|---|---|
| 1 | イクイノックス | 1億4,882万円 |
| 2 | キタサンブラック | 1億4,618万円 |
| 3 | エフフォーリア | 1億2,593万円 |
| 4 | キズナ | 1億460万円 |
| 5 | エピファネイア | 8,496万円 |
| 6 | ドウデュース(初年度) | 7,855万円 |
まだ1頭も走っていない初年度産駒が、GI馬を量産中のエピファネイアのすぐ下につけた。サートゥルナーリアやコントレイル、スワーヴリチャードより上です。
朝日杯を勝って、ダービーを勝って、古馬になってジャパンカップと有馬記念まで勝った、あのドウデュースの成長曲線を——仔たちがもう、なぞり始めているのかもしれません。
第2章 最高額コッパの2026——照哉さんが「不満」と言った2.5億
① コッパの2026最高額 2億5,000万
血統がいいんです。母コッパはアメリカのG3ヴィクトリーライドステークス勝ち馬。そしてこの馬の半兄、皆さんご存知の馬がいます——トゥードジボン。関屋記念を勝って、サマーマイルシリーズチャンピオンにもなった、あのマイラーです。つまりコッパの2026は「重賞馬の弟」として生まれてきた。
そして冒頭で触れた照哉さんの発言。ここで大事なのは——社台ファームが今回上場したドウデュース産駒は、コッパの2026ただ1頭だということ。つまり「あれは走る」は、この馬のことで確定です。
2億5,000万で売っておいて「不満」と言わせる馬。生産者の本音がこぼれた瞬間だと思います。
第3章 シタディリオの2026——「夢の続きを見たい」
そして今回、僕が一番グッときた話をします。
② シタディリオの2026産駒セリ登場第1号 9,600万
3,000万円からスタートした競りは活発に競り上がり——9,600万円。落札したのは、「アドマイヤ」の冠名、近藤旬子オーナーでした。
……この「夢の続き」という言葉、競馬を長く見てきた人ほど刺さると思うんです。
アドマイヤと言えば、亡くなられた近藤利一オーナー。武豊騎手を誰よりも愛し、誰よりも支え続けたオーナーです。1999年、アドマイヤベガで武豊騎手とダービーを勝った。その遺志を継いだのが旬子夫人。今年はアドマイヤテラで凱旋門賞挑戦も発表しています。
そのアドマイヤが、武豊騎手の最高の相棒・ドウデュースの、記念すべき産駒第1号を手に入れた。預け先は、ドウデュースを育てた友道康夫厩舎。友道先生も「初めての産駒だから何とか欲しかった。背中のシルエットも歩き方も似ている」と、この馬を強く望んでいたことを明かしています。
武豊、友道厩舎、アドマイヤ、そしてドウデュースの血。「夢の続き」の意味は……皆さんの想像にお任せしますが、この馬がデビューする2年後、鞍上に誰が座っているのか。今から楽しみで仕方ありません。
ちなみに現役の姉にサルタラリンダ(父ロードカナロア・橋田厩舎)がいるので、そちらの走りも要チェックです。
第4章 残り7頭も全部いきます
③ サンカルパⅡの20268,800万
母サンカルパⅡはアルゼンチンのG1セレクシオンデポトランカス、G2ファンショー賞などを勝った実績馬。今回の9頭で母の実績なら最上位クラス。ダートG1級のパワーに、ドウデュースの成長力を乗せる1頭。
④ キービスケーンの20267,200万
母は北米6勝、芝のG3勝ち馬。外国人オーナーが落札した点にも注目——今回のセール、外国勢の落札は2日間で11頭。ドウデュースの血は初年度から、もう世界に見られています。
⑤ タイワナの20267,000万
母はフランス産。近親に北米重賞4勝のリムスカがいる、欧米色の強い母系です。
⑥ ヴォーセルの2026一口クラブ 5,400万
母はフランスのG2マルレ賞勝ち馬。そして注目——落札したのは一口クラブのインゼル。つまり、僕たち一般人がドウデュース産駒に出資できるチャンスが来る可能性が高い。募集が出たら間違いなく激戦になると思います。
⑦ シャトーラフルールの20263,400万
母父はあのFrankel。祖母カシードラは英G1ナッソーステークス2着馬。血統表の字面だけなら億でもおかしくない1頭で、この価格は正直「妙味」を感じます。
⑧ ヒットエミリーの20262,500万
母はアルゼンチンG1セレクシオンデポトランカスの勝ち馬で、本馬が初仔。初仔で小柄に出たか価格は控えめですが、母の実績は本物です。
⑨ ジャストアスミッジの2026最安 1,800万
最安値の1頭ですが、母は米G2で3着2回、半兄にテーオーノーベル。1,800万でドウデュースの血が買えたと考えると——2年後に「あの馬が…」となる大穴候補はここかもしれません。
第5章 データで締める:3つの問い
エピファネイアに次ぐ水準。ただし照哉さんは「値段が不満なくらい」とまで言った。生産界の評価は価格よりさらに上、と読むべきだと思います。
9頭中、母が外国産馬はなんと9頭全部。しかもアルゼンチンのG1馬が3頭(シタディリオ、サンカルパⅡ、ヒットエミリー)。南米のダートG1級のパワー肌に、ドウデュースの瞬発力と成長力を乗せる——配合の設計思想がはっきり見えます。母父もEqual Stripes、Le Havre×2、Frankelと非サンデー一色。サンデーサイレンス飽和を避け、どんな肌にも付けられるのがドウデュースの強みです。
2028年の新馬戦、クラシックは2029年。ドウデュースがダービーを勝ったのが2022年。7年越しの「親子ダービー」なるか。友道先生は「2年後のデビューが楽しみ」と語っています。
皆さんの推しはどの馬ですか?コメントで教えてください。
次回は「22億円を使った男・藤田晋オーナーの爆買い全12頭」。3億円の馬を2頭、その狙いとは。チャンネル登録してお待ちください。
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